●HIV(エイズ)
HIVに感染すると長い年月をかけて免疫細胞が破壊され、健康なときにはかからないような感染症などにかかってしまう。
エイズは、HIV感染が原因で発生する病気の総称をいう。
原因
症状
診断
治療
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原因
・血液による感染
HIVを含んだ血液が傷口に直接触れた場合や、麻薬等で注射針を使い回しした場合等で、血液中にHIVが侵入することで感染する。
・性交渉による感染
HIVを含んだ性分泌液(精液、膣分泌液)が、体の粘膜(口腔粘膜も含む)に直接触れ、血液中にHIVが侵入することで感染する。
従って感染を予防するにはオーラルセックスの段階からコンドームの適切な使用が必要である。
・母子感染
母子感染での感染の危険性が高いのは、産道通過時と母乳によるものであり、帝王切開や粉ミルクを使うことである程度防止できる。
※日常の生活で感染する可能性はない。
症状
(急性感染期)
HIVに感染して1〜2週間程度で、全身倦怠、発熱など軽い風邪に近い症状が出ることがあるが、これらの症状は感染者全員に見られるものではない。
(無症候期)
多くの人は急性感染期を過ぎて症状が軽快し、だいたい5〜10年は無症状で過ごす。
(発病期)
全身倦怠感、体重の急激な減少、慢性的な下痢、極度の過労、帯状疱疹、過呼吸、めまい、発疹、口内炎、発熱、喉炎症、咳など、風邪によく似た症状のエイズ関連症状が出る。
また、顔面から全身にかけての脂漏性皮膚炎などもこの時期に見られる。
たいていこれらの症状によって医療機関を訪れ、検査結果からHIV感染が判明することになる。
その後、免疫担当細胞であるCD4陽性T細胞の減少と同時に、普通の人間生活ではかからないような多くの日和見感染を生じ、ニューモシスチス肺炎(旧 カリニ肺炎)やカポジ肉腫、悪性リンパ腫、皮膚ガンなどの悪性腫瘍、サイトメガロウイルスによる身体の異常等、生命に危険が及ぶ症状が現れてくる。
また、HIV感染細胞が中枢神経系組織へ浸潤し、脳の神経細胞が冒されるとエイズ脳症と呼ばれ、精神障害や認知症、ひどい場合は記憶喪失を引き起こすこともある。
最近は医療技術の進歩でエイズ死亡率は下がってきたが、なおエイズによって引き起こされる日和見感染症は、最終的に死に至る病であることには間違いない。
診断
HIVに感染しているかどうかを知るには、血液検査しか方法はない。
検査は全国の保健所で無料・匿名で受けられる。自宅近くの保健所である必要はない。
保健所によっては予約が必要な場合があるので、HIV検査・相談マップで検査を受けたい保健所へ問い合わせること。
保健所に行けない人のために、自宅で受けられる検査キットもある。
※正確な診断のためには、感染の疑われる行為のあった日から3ヶ月以上経過してから血液検査を受けること。
※HIV検査のために献血は絶対にしてはならない(輸血用製剤にHIVが混入する恐れがあるため)。
HIV検査はされるが、結果は本人には知らされない。
治療
血液検査で陽性となった場合でも、早めに治療を受けることで、抗HIV薬を服用すれば血中のウイルスを測定感度以下にまで抑え、エイズの発症進行を大幅に抑えることができるようになった。
そのため、人によっては糖尿病と同じ一般的な慢性疾患として捉えられ、発症を遅らせる治療により病気とうまく付き合いながら長期生存が可能になりつつある。
また、免疫機能障害として身体障害者手帳の交付対象となるため、金銭的にも負担が少なくてすむようになった。